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Automation Anywhereの支援によるロンドン大学のゴールドスミス カレッジの調査

オートメーションの活用でより人間らしく働くことができるか?

人の能力を拡張(オーグメント)した企業 - 職場における人間とオートメーション テクノロジーのパフォーマンス力学に関する主要な学術研究

 

オートメーションや AI が企業や企業内で働く人に今後どのような影響を及ぼすかについては、常に議論の的になっています。オートメーションや AI に賛同する人は未来の理想郷の実現を歓迎し、懐疑的な人は悲惨な崩壊を予期しています。では、現状はどうでしょうか?ロンドン大学のゴールドスミス カレッジの学術チームはAutomation Anywhereの支援に基づき、仕事のオートメーションによる実際の影響を調査し、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した職場では、オープンさ、従業員の学習や成長の促進、倫理的な行動などの観点で職場における人間らしさが向上していると考えている割合が 33% 高いことを突き止めました。また、これらの企業では従業員の有効性、効率性、健康が31%高いという結果になりました。

この結果は驚くべきものでした…

本プロジェクトについて

独立系の学術研究チームが 3 か月間かけて、オートメーションと AI テクノロジーを活用している職場のオーグメンテーション(拡張技術)の現実と未来を研究: 人の能力を拡張(オーグメント)した企業とは

AI とオートメーションに関するトピックが話題にのぼらない日はありません。仕事がなくなるかもしれないということから、生産性のきわめて高いサイボーグ従業員の出現に至るまでさまざまな予測が飛び交っています。このトピックについては多くの議論が交わされ、大げさに騒ぎ立てられ、現在に至るまでに人間と人間の仕事の未来に対する恐れをあおっています。

この議論に欠けているのは、信頼できる事実と見識です。ワークデザインと従業員の業績の相互関係は、活用しているテクノロジーの影響を強く受けます。オーグメンテーション(拡張技術)、すなわち、人間と機械のコラボレーションは、いろいろな職種や業界でさまざまな方法で導入されています。ただし、このコラボレーションの範囲、および仕事のパフォーマンスと経験の両方に影響を及ぼす機会については、まだほとんど分かっていません。

現在、人間と機械のコラボレーションはどのように行われているのでしょうか?AI やロボッティック プロセス オートメーション (RPA) などのオートメーション テクノロジーによるオーグメンテーション(拡張技術)は、企業の業績だけでなく人間の生活にどのような影響を及ぼすのでしょうか?Automation Anywhere ではこれらについて調査することにしました。

現在そして未来の職場におけるオーグメンテーション(拡張技術)の役割と影響について、これまでで最も詳細かつ権威ある研究となることが確信できる調査を実施するため、Automation Anywhereはこの研究をロンドン大学ゴールドスミス カレッジの独立系研究者チームに委託しました。

このチームでは、まずビジネス オートメーションに関する学術的および非学術的な文献の包括的な調査から開始しました。続けて、このトピックの第一人者 (未来学者の Ben Hammersley 氏と Fast Future CEO の Rohit Talwar 氏を含む) にインタビューを実施しました。最後に、ロンドン大学ゴールドスミス カレッジの研究者は、人間の労働力を拡張するためのテクノロジーを企業がどのように使用しているかを明らかにするため、米国、インド、日本、英国の大企業の 400 名以上の経営層の意思決定者に調査を実施しました。

ロンドン大学ゴールドスミス カレッジと Automation Anywhere では、現在の職場における AI、RPA、およびオーグメンテーション(拡張技術)の全貌を把握するために、インタビューにご対応いただいた方々と調査参加者の皆様に感謝しています。皆様のご協力により、研究を成し遂げることができました。お力添えに心より感謝申し上げます。

研究チーム

本研究は、ロンドン大学ゴールドスミス カレッジのマネジメント研究所 (IMS) のイノベーション担当ディレクターであり、クリエイティブ アンド ソーシャル テクノロジーセンター (CAST) の創設者である Chris Brauer 博士が指揮しました。Chris Brauer 博士は研究者 Cleary Ahern 氏、Alexia Samara 氏、および 研究助手 Miguel Vieira Toro 氏と共に、Jennifer Barth 博士のアドバイスを受けました。

4カ国 (英国、米国、日本、インド) と 3 つの業種 (銀行/金融、保険、および製造) を網羅する大規模企業 (従業員 1,000 名以上) をベースとして 400 名の経営層の意思決定者を対象にした アンケートにより、複数の分析方法の組み合わせから得られるインサイトを定量的に検証しました。実地調査は、独立調査機関 Coleman Parkes によるオンライン インタビューと電話インタビューの両方により実施されました。

この研究のインタビューには、次の方をはじめとする当該分野専門家の学者および専門家の皆様にご協力いただきました。

  • Mihir Shukla, CEO, Automation Anywhere
  • Rohit Talwar, AI Expert, Fast Future Research
  • Ben Hammersley, Futurist
  • Sabyasachi Roy, Practice Director, Artificial Intelligence & Cognitive RPA, Technology Advisory, Accenture FS UK&I
  • Genevieve Bell, Professor, Engineering & Computer Science, Australian National University & Senior Fellow, New Technology Group, INTEL
  • Amory Booher, Senior Vice President, Risk Technology and Productivity, BBVA Compass
  • Daniel Pink, Author & Speaker
  • Josie Young MSc, AI Transformation Specialist, Co-Chair YWCA, Great Britain

オートメーションは未来のトレンドではなく、現在起きていることである

オーグメンテーション(拡張技術)を導入した組織では導入していない企業よりも業績が優れ、職場の「人間らしさ」が向上している

 

デジタル テクノロジーの初期段階の自律性により、人間の能力は飛躍的に向上し、進化すると見込まれています。AI の誇張された潜在的な可能性が際限なく話題 (ポジティブな話題とネガティブな話題の両方) になる一方で、世界各地の経営の優れた多くの組織ではロボッティック プロセス オートメーション (RPA) などのテクノロジーの活用が着実に進んでいます。

初期段階のためあまり認識されていないかもしれませんが、人間とボットは間違いなく、世界中でそしてあらゆる業種で、すでに相互に連携しています。このことを正しく理解している企業では、人間のもつ優れた能力がテクノロジーによって拡張され、これまで想像もしなかった効率性とイノベーションが創出されつつあります。

人の能力を拡張(オーグメント)した企業オーグメンテーションを導入した組織では導入していない企業よりも業績が優れ、職場の「人間らしさ」が向上している

“「オーグメンテーションがもたらすメリットの多くは、オーグメンテーション単独で得られるものではなく、組織の経営方法の全体的な見直しを併用してこそ得られるものです。」”

Ben Hammersley, Futurist

テクノロジーは、人間とは何かを定義する大きな特徴の 1 つです。人間は能力を高めるために常に道具を使用してきました。道具の使用は、人間が 手や歯を使うよりも深く切ることのできる石刃の利用から、生活の質にこれまでにないイノベーションと向上をもたらした産業革命の大きな進歩 (ただし、生活の質が損なわれたという人もいます) にまで及びます。

デジタル時代は、またしても急速な発展と経済変動の時期を迎えているという点で、産業革命と多くの共通点があるといえるでしょう1。決定的な違いは、以前は機械や道具の操作や監督を主に人間が行ってきましたが、デジタル イノベーションは、デジタル ツールが自律的で自主的に機能するようになる段階にまで拡大しているという点です。

この変化の影響はきわめて大きいものの、それほど特異なものではありません。現代においても、産業革命においても、仕事がなくなることや仕事の特性や質が変わることに対する社会的不安は常に存在します2。ただし、過去を振り返ると、テクノロジー開発は、通常、価格の引き下げにつながり、需要の増加がもたらされています。

また、オーグメンテーション(拡張技術)は新しいものではありません。オーグメンテーション(拡張技術)は、人間による技術的なイノベーションの追求により頻繁に生じてきた副産物といえます。人間は問題を特定し、その問題を解決するためのツールを開発します。これらのツールは仕事のやり方を変え、生産性を向上し、さらには身体能力と知的能力の両方を拡張します。このため、人間はイノベーションを継続していくことができるのです。デジタル テクノロジーの初期段階の自律性によって人間の能力が飛躍的に向上し、進化することが見込まれていることで、私たちは現在、独自の課題に直面するとともに膨大なチャンスも手にしています。

また、報告書の調査結果からわかるように、多くの企業はすでにこのようなチャンスを活用しています。オーグメンテーション(拡張技術)に成功している組織は、オーグメンテーション(拡張技術)を導入していない企業よりも優れており、職場の「人間らしさ」が向上すると考えられています。まずは、その定義を確認します。

オーグメンテーション(拡張技術)の意味とは?

オーグメンテーション(拡張技術)を導入した職場とは、人間とテクノロジーが一体となり、いずれか単独の場合よりも優れたものを創出する職場を意味します。企業はテクノロジーを使用して、従業員の生産性を向上させるように人間の能力を拡張し、強化します。

同時に、オーグメンテーション(拡張技術)により高度なスキルを必要としない作業を機械に任せることができるようになり、人間は価値が高く創造的な作業に集中できます。この報告書では、2 つの有望なテクノロジーを使用するオーグメンテーション(拡張技術)について詳しく調査しています。

関連テクノロジー

1 つ目のオーグメンテーション テクノロジーは人工知能 (AI) です。AI は、経験から学習し、学習した内容を活用して、効率性を向上させることができる機械と定義されます。現在のところ、AI の活動は特定の作業あるいは作業範囲に限定されています。人間のように考え、行動できる「汎用 AI」として知られているものはまだ開発されていません。

2 番目のテクノロジーは、ロボッティック プロセス オートメーション (RPA) です。企業は RPA を使用して、ルールベースのプロセスで従業員の入力作業を記録し、ソフトウェアを使用してその入力を自動化することができます。これは、人間の作業様式や好みに自然に適合させつつ、ワークフロー内の手作業による反復的な要素を自動化するための、きわめて効率的な方法です。

オーグメンテーション(拡張技術)を導入した主要な職場は、多くの場合、企業全体の高い生産性実現という目標達成までの長い道のりをすでにかなり進んでいます。オーグメンテーションを導入した職場は、導入していない競合他社よりも、企業全体で RPA ベースのオーグメンテーション(拡張技術)を導入済みである可能性が 83% 高くなっています。AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)の場合、この数値は 81% になります。このため、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した組織では新しいテクノロジーのメリットを十分に活用できる確率が 32% 高く、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した職場の競争優位性が大幅に向上します。

“「オーグメンテーションを導入した作業環境では、通常、業績にプラスの影響があることがわかります。作業効率の向上はアウトプットの向上につながり、結果的に業績評価指標も向上します。また、RPA システムが単純作業を担うことで解放された時間を他のより有意義な 作業に割り当てることができるようになり、従業員の仕事に対する満足度が向上する可能性が高くなります。」”

Rohit Talwar, AI Expert, Fast Future Research

オーグメンテーションの要素

この研究では、オーグメンテーション(拡張技術)成功の 2 つの重要な要素と考えられるものについて調査しました。

  • コラボレーション: 人間と機械が相互に連携する能力
  • 最適化: 最大限のメリットを実現するために人間と機械が作業様式を相互に合わせる

この報告書全体を通じて、オーグメンテーション(拡張技術)のこれらの要素がどのように相互作用し、どのような結果がもたらされ、これらが各業種や国においてどのように異なるかについて検討します。

あなたの仕事には
どれくらい
「人間らしさ」が
あるか?

人間らしさの高い職場ほど
オーグメンテーションテクノロジーへの
投資を最大限に活用している

 

世界最大手の企業のリーダーに、従業員が能力をフルに発揮できるように職場環境をどの程度人間らしいものにしているかについて質問しました。端的にいうと、職場に人間らしさをもたらしていますか? と質問しました。次に、オーグメンテーション(拡張技術)がこの従業員の経験にプラスの影響を与えているか、マイナスの影響を与えているかについて調べました。予想に反して、オーグメンテーション(拡張技術)により、人間の経験が拡充され、従業員の学習、成長、エンゲージメント、組織の業績との関連性が強化されることがわかりました。

仕事に人間らしさをもたらす 人間らしさの高い職場ほどテクノロジーへの投資を最大限に活用している

従業員が価値の低い反復作業から解放され、より価値の高い創造的で戦略的な仕事に集中できるようになると、仕事の人間らしさが向上します。

理解しておくべき重要なことは、これは 1 つの要素のみでは実現しないということです。この研究では、これを実現できるのは、組織が従業員のスキルを向上させ、働き方を補うようにオートメーションを使用するという意識的な意思決定が行われている場合であることが判明しました。

幸いなことに、従業員のエンゲージメントを重視し、成長に向けた心構えを育成し、従業員が新しいスキルを容易に学べる環境を作り出している企業は、その結果として、オーグメンテーション(拡張技術)から得られる業績上のメリットも増加します。

人間らしさの高い職場ほど得られるメリットが
大きい理由

専門家へのインタビューとビジネス リーダーに対する調査により、「より人間らしい」職場とオーグメンテーション(拡張性)の成功の間にいくつかの関連性が明らかになりました。これらは 4 つの大きなカテゴリーに分類されます。

1.学習

学習文化のある組織は、従業員がビジネスにメリットをもたらすように自分のスキルを継続的に向上させることができるため、従業員の満足度やエンゲージメントも向上します。この研究で、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業は、従業員の学習と能力開発を優先している割合がオーグメンテーション(拡張技術)を導入していない競合他社よりも 37% 高いことがわかりました。これは、オーグメンテーション(拡張技術)が職場における人間らしさの向上を促進するだけでなく、学習を育むオープンな文化の職場もオーグメンテーション(拡張技術)を導入し、オーグメンテーション(拡張技術)に成功している可能性が高いという調査結果と一致します。

この研究では、製造業に勤務していた回答者の 74% が、組織が構造化学習と非構造化学習の両方を奨励していると回答しており、調査した 3 業種で最も高い結果となりました。ま た、製造業はソフトウェア オートメーションにより生産性が向上したと回答した回答者の割合が最も高い業種で、その割合は 71% となっています。

オーグメンテーション(拡張技術)のプラスの影響を最大限に活用するためには、構造化されたトレーニング セッションだけでなく、日常業務の構造化されていない部分においても、継続的に学習が行われ、実験が推奨される文化を育む必要があります。

2.心構え

心理学教授 Carol Dweck 博士によって定義されているように、成長に向けた心構え1のある人や組織は、失敗や挫折から吸収し、学習してうまく前進するができます。一方、固定的な考え方の持ち主は、失敗を変えることのできない限界によるものだと捉え、何も克服できません。

この研究により、従業員全員の、また従業員個人の成長に向けた心構えを育んでいる組織と、AI および RPA ベースのオーグメンテーション(拡張技術)によるメリットを最大限に引き出す能力との間には、プラスの相関関係があることがわかりました。

調査では、固定的な考え方は成長に向けた心構えに変えることができ、介入することでこの変化を促進できることが示されています。オーグメンテーションの計画段階にある企業は、準備プロセスの一環として成長にむけた心構えを促進する措置を講じる必要があります。

3. エンゲージメント

“RPA や AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)をこれから採用しようとしている組織は、すでに投資している企業よりもエンゲージメントのレベルが低い」”

従業員が自分の仕事に愛着を持ち、自分の仕事に個人的なつながりを感じている場合は、従業員がエネルギーと個人的な気持ちを傾けて仕事に打ち込むようになります。これが、エンゲージメントです。この調査で、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業の従業員は、導入していない競合他社よりも会社に対するエンゲージメントが 38% 高いことがわかりました。

最新のギャラップ調査2では、エンゲージメントの高い従業員を擁する組織の生産性は 22% 高いと報告されています。この調査では、RPA や AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)をこれから採用しようとしている組織は、すでに投資している企業よりもエンゲージメントのレベルが低いということが判明しました。

たとえば、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業は従業員がプロフェッショナルとしての成長の機会を模索するように促す可能性が 41% 高く、エンゲージメントに明らかな影響がありました。

これは、オーグメンテーションが仕事における人間らしさを向上させる可能性があるという研究結果を裏付けています。これは、オーグメンテーション(拡張技術)の導入を予定している組織は、従業員と協力して従業員の意見に耳を傾けることで、エンゲージメントのレベルを維持し、高めることに特に配慮する必要があるということを示唆しています。

4. 倫理

ここでは、組織倫理とは、従業員が理解して習得し、企業が普遍的かつ透過的に適用する一貫した価値観を意味します。

この研究により、エンゲージメント文化作成の成功と組織倫理の重視には強い関連性があることがわかりました。オーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業は、ビジネスで高い倫理規定と従業員との対話を優先している割合が 31% 高いという結果が得られました。

オートメーションおよびオーグメンテーション(拡張技術)に向けた幅広い取り組みを計画している組織は、企業内での商業倫理がどれほど明確に認識され、受け入れられ、習得されているかを検討する必要があります。

“「私にとって最も興味がある質問は、「仕事で人間らしさを保持する方法とは?」というものではなく、受容するトレードオフとはどのようなものかに関して適切に質問をすることです。オートメーションが全体的に人間よりも優れているという考え方は間違っています。人間がすべきことは、改善することで本当の意味での違いを生み出すことができる領域を見つけることです。」”

Dr. Genevieve Bell, Australian National UNIVERSITY

人間 + 機械による業績の向上

 

オーグメンテーション(拡張技術)の影響は、
仕事に人間らしさをもたらすことへの投資で増大する

RPA テクノロジーと AI テクノロジーを使用したオーグメンテーション(拡張技術)と業績との関係性について調査しました。オーグメンテーション(拡張技術)だけでも業績が向上することは予測されますが、企業が仕事に人間らしさをもたらすことにも投資すると業績はさらに向上します。このセクションでは、人間らしい職場が、機械のみを重視する企業より常に優れている理由について検討します。

最高の業績オーグメンテーション(拡張技術)は業績を向上させるが、きわめて人間らしさの高い作業環境では
さらに大きな業績向上が実現する。

この研究では、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業は導入していない同種の企業より財務実績が 31% 高く、30% 高い業績を達成しています。ただし、この規模の利益を当然のことととらえることはできません。

オーグメンテーション(拡張技術)で投資収益率 (ROI) を最大化するためには、純利益に対する単純な短期的な利益より包括的な方法で「業績」を定義する必要があります。業績の 3 つの主要な要素をコンセプトとして特定しました。

  • ビジネス目標: 企業は、戦略目標を見失うことなく、戦術的目標を追求しなければなりません。両方を等しく重視する必要があります。
  • 継続的なイノベーション: 組織は現在の成功に集中的に取り組むと同時に、将来の目標を計画し、それに向けて取り組む必要があります。
  • 文化および価値の重視: 価値観に基づく一貫した方法で、人間の経験を優先する能力。

本調査によると、RPA および AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)に投資している企業は、3 つすべての分野で向上が見られます。全体的には、オーグメンテーション(拡張技術)を導入した組織は、導入していない競合他社の基準よりも業績レベルが 28% 高いとう結果が得られました。

特筆すべき調査結果の 1 つは、現在および将来の戦術的目標および戦略的目標の両方を優先して、「二峰性」で運営されているオーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業の能力が向上したことでした。オーグメンテーション(拡張技術)を導入した企業は、戦略的目標と戦術的目標の両方を同時に優先している割合が 24% 高いという結果が得られました。

主要なワークフローの技術的な拡張に成功した企業は、拡張していない同種の企業より、戦術的目標を優先している割合が 32% 高いだけでなく、戦略的業績目標を優先している割合も 30% 上回りました。また、このようなオーグメンテーション(拡張技術)に成功した企業は、文化的業績 (人間らしさのある職場の創出と維持を重視する能力) で、オーグメンテーション(拡張技術)を導入していない同種の企業よりも 26% 上回っています。

標準的な業績指標に注目すると、調査を実施した 3 つの業種 (銀行/金融、保険、製造業) の企業でオーグメンテーション(拡張技術)後の向上が報告されました。金融業では、生産性が約 17% 上昇し、収益性が 33% 弱上昇しました。

デジタル オーグメンテーション(拡張技術)はイノベーションを推進します。自動化システムがリスクが高く価値の低い反復作業を担い従業員が解放されることで、人間は創造的で戦略的に考える自由を手にすることができます。また、分析とデータ処理能力を向上させることで、人間の意思決定能力も向上させます。

また、文化もオーグメンテーション(拡張技術)の成功に貢献し、その成功からメリットを得ることができます。人間の仕事の経験を優先する組織は、あらゆる業績分野で業績の向上がみられます。

これらの結果を総合すると、オートメーション テクノロジーのターゲットを絞った使用により、すべての組織がさまざまな業績分野でメリットを得ることができることがわかります。ただし、このメリットを最大限に生かすためには、オートメーションをサポートするために必要な価値観と文化が整備されている必要があります。そして、達成したい長期的目標および短期的目標を明確にしてから、それぞれの内容に応じてオーグメンテーション(拡張技術)を導入する必要があります。

“「BBVA Compass ではテクノロジーの財務的なメリットを重視していた当初の姿勢から脱却し、現在は組織のあらゆる側面でテクノロジーを活用するビジネス ケースを構築しつつあります。「現在では、組織のあらゆる分野で創造性を発揮する機会があり、以前はイノベーションを行うことができるような立場になかった従業員が、今後はイノベーションを実現する能力を発揮するようになる。」と確信しています。 ”

Amory Booher, Senior Vice President, Risk Technology and Productivity, BBVA Compass

推奨事項

人の能力を拡張(オーグメント)した企業の構築に関してこの研究が示唆している内容とは?

 

推奨事項組織はオーグメンテーション(拡張技術)に向けてどのように準備し、テクノロジーへの投資から最大限の ROI の実現を保証できるか?

オーグメンテーション(拡張技術)を導入した組織では業績が向上し、人間らしさに優れた職場を維持していることには強く賛同するにもかかわらず、自分の組織が RPA および AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)をフルに活用していると回答した回答者はわずか 32% でした。 これは業界全体の損失といえますが、同時に、このような企業にとっては今すぐ拡張に向けて準備し、取り組む大きなチャンスであるともいえます。

調査結果、専門家へのインタビュー、および学術文献の再考察に基づいて、プロジェクト チームでは 3 つの重要な推奨事項を策定しました。この推奨事項は、競争上の優位性を企業にもたらすオーグメンテーション(拡張技術)採用のプロセスに向けて準備し、開始するために、企業が今すぐに実行しなければならないことです。

1. 会社の倫理を明文化する

長年にわたり、Googleのモットーが「Don’t be evil(邪悪なことをしない)」であったことはよく知られています。

会社の行動を導く倫理原則はどのようなものでしょうか?人間は直感的に善悪を判断できるため、多くの場合、会社の倫理規定は明文化されていません。あるいは、明文化されていたとしても、その規定の内容はビジネスの最前線の規制対象分野に集中しています。

しかし、明文化された規定は企業全体に適用されると、はるかに大きなプラスの影響をもたらすことができます。まず、「悪事を行わない」などの大前提から始めます。次に、組織の各部門の組織図を確認しながら、この基本的な倫理原則が従業員、サプライヤー、顧客にどのように適用されるかを説明する文章を作成します。

各セクションは短くまとめます。理想的には、1 つまたは 2 つ以下のパラグラフで構成します。会社の誰もが理解できるように、簡単な言葉で作成します。文書が完成したら、全従業員に配布して意見を求めます。可能であれば、得られた意見を最終的な文書に取り入れます。

倫理規定が完成したら、会社全体に紹介します。従業員が相互に、また第三者と連携する方法をどのように伝えているかについて説明します。この文書は、従業員全員の高いレベルのエンゲージメントを育み、倫理的かつ行動的なコンセンサスに基づいて構築された開かれた文化を創出するために社内の全員が使用するツールとなります。

2. 主要な業務の流れを監査する

私たちは日常業務に慣れ切っているため、業務の特定の部分において実際に必要とされることを、段階ごとに明確にすることが困難であることは少なくありません。プロセスの一部には精通し過ぎるあまり、わかりきったことと考えており、新しい従業員のトレーニングに向けて準備するときに、段階ごとに業務内容を明確にすることが困難であることに気づく場合があります。しかし、ほとんどの部分で、誰もが自分の仕事を無意識のうちにどんどん進めています。

ワークフローとプロセスの監査を実施することで、このような無意識の前提事項や、会社の集合的な反射的な記憶のおかげで毎日問題なく実行されてきた作業を見つけ出し、具体化します。これらの一覧を作成することで、分析と最適化が可能になります。

オーグメンテーション(拡張技術)導入前であっても、主要なプロセスの監査、明確化、および文書化のプロセスでは、それらの基盤となる知識と合わせて、最適化に向けた多くの機会が生み出されます。このことにより、これまでの暗黙の知識を制度化し、変化に直面したときの企業の回復力を向上させる機会がもたらされます。主要な労働者と優れた業績の人物を特定する上でも役立ちます。また、オーグメンテーション(拡張技術)導入の成功に向けた基盤が構築されます。

3. オーグメンテーション(拡張技術)対象領域の選択

業務の流れの監査に基づいて、入力と出力が予測可能なパターンに従っている反復作業を従業員が行っている領域を特定します。これらは、オーグメンテーション(拡張技術)に最も適している作業です。

外部パートナー (必要に応じて) を含む主要なステークホルダーと信頼できる専門家と協力して、メリットのある領域の自動化を考慮して、これらのプロセスの各ステップを把握、記録、分析します。

目標は、AIまたはRPAを使用して効率性を向上させるだけではなく、このワークフローで拡張技術と連携して作業する従業員の仕事のやり方とルーチーンに合わせた方法で、これらのステップを自動化できるようにワークフローを最適化することです。

このプロセスが完了したら、テクノロジー パートナーと連携して、作業プロセスの関連手順を把握し、自動化します。オーグメンテーション(拡張技術)を導入したワークフローの有効性に関するデータをステージごとに収集するため、テクノロジー パートナーに協力してもらいます。このデータとオーグメンテーション(拡張技術)の最初の経験は、企業全体にきわめて高い生産性を実現する手段としてオーグメンテーションを活用するために必要なバックグラウンド、スキル、知識を企業にもたらします。

“「人体の呼吸について考えてみてください。呼吸は複雑かつ重要なメカニズムではあるものの、自動化されているため、脳は人間が行う他のすべての活動にエネルギーを費やすことができます。多くの組織が実行できるのは、呼吸のようなものだと私は考えています。非常に重要であり、全従業員が集中しなければなりません。しかし、呼吸が組織内で自動化されると、従業員は非常に多くの戦略上の問題や機会に集中することができるのです。」”

Automation Anywhere CEO Mihir Shukla

業種

 

銀行および金融

 

保険

 

製造

業種オーグメンテーション(拡張技術)は経済のさまざまな分野にどのように影響するか?

RPA および AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)がビジネスオペレーションにどのように影響するかをより詳しく理解するために、銀行および金融、製造、保険というオーグメンテーション(拡張技術)に特に関連のある 3 つの業種を集中的に調査しました。

製造

製造業は、現在、「インダストリー 4.0」として知られる改革の最中にあります。新たな産業革命として広く理解されているこの改革には、スマート ファクトリーへの移行が含まれています。スマート ファクトリーでは、主要なシステムが完全に自動化されているだけでなく、何千ものセンサーから中央制御プログラムにデータが常に供給されています。

このようなシステムでは、すべての入力を常に細かく調整し、ジャストインタイムの精度で管理することができます。これにより、企業は無駄を最小限に抑え、在庫量を少量に維持し、障害やボトルネックを発生前に特定し、生産を最大化することができます。

 

本調査では、製造業は AI ベースおよび RPA ベースのオーグメンテーション(拡張技術)導入に向けて高いレベルで組織的な準備が整っていることが示されました。製造業の回答者の 71% は、自社が新しいテクノロジーを進んで取り入れると回答しています。従業員のエンゲージメントは高く、80% となっています。また、80% を超える回答者が、組織が現在の目標と将来の目標の両方に同時に注力していることに同意しています。

オーグメンテーション(拡張技術)のための優れたフレームワークがこの業種へのプラスの影響に反映されています。回答者の 71% が、オートメーションが従業員に有益な影響を与えていることに同意し、79% が従業員の時間が解放されたことに同意しています。また、71% がオートメーションにより効率が向上したと報告しています。

 

ただし、製造業において、オーグメンテーション(拡張技術)の潜在能力がフルに活用されてはいないという兆しがあります。回答者の 71% が、自社が高度に構造化された方法でオーグメンテーション(拡張技術)に向けた準備をしていると回答しています。これは、工場の現場や相互依存性の高いインダストリー 4.0 システムにおいては理解できます。ただし、事務管理部門などの多くの補完的な分野では、従業員にとって重圧的な取り組みであると同時に有益な実験である可能性があります。

金融

オープン バンキングの出現により、金融業界は取引量の急増に向けて準備を進めています。現在、消費者の許可があると、銀行が顧客データを競合企業と共有せざるを得なくなるようになるため、従来の銀行は、フィンテックとの顧客競争の激化に向けて準備しています。

 

このような変化をうまく乗り切るには、オートメーションによる効率性の向上が必要です。インテリジェントで自動化されたシステムでは、アンチマネーロンダリングに関する適切なレベルの監視を行いながら、予測される取引量のみを処理することができます。

 

競争が激化する市場では、銀行が解約率を減らし、成約率を最大化し、顧客の生涯価値 (CLV) を高めるために使用できるパターンを見つけることができるインテリジェント システムによって顧客関係をリアルタイムに管理する必要があります。

 

金融の回答者の 61% が組織が、テクノロジーを採用する用意があると回答しました。71% は、組織が構造化学習と非構造化学習の両方を奨励していると回答しました。しかし、成長に向けた心構えを育成したいと回答したのは 59% のみであり、思い切ってやってみることを推奨していると回答したのは 52% にすぎませんでした。金融業の批評家は驚くかもしれませんが、金融も回答者が組織倫理を重視していると答えた回答者の割合が高いという結果が得られました。

 

製造業と同様に、回答者の 79% が、オートメーションにより従業員の時間が解放されたということに同意しています。67% がオートメーションにより効率が向上していると回答しています。79% がオートメーションにより従業員の生産性が向上していると回答しています。

保険

保険業は、銀行および金融に非常に似ています。銀行業と同様に、保険業では、「インシュアテック」とも呼ばれる新しく機敏なオンラ インの競合企業 (レガシー システムを備えていない) との競争に直面しています。

 

ただし、特に保険会社の経営層の回答は、金融分野の回答者と比較して著しい違いがあります。RPA および AI ベースのオーグメンテー ションが従業員の効率にプラスの影響を及ぼすと回答したのは、保険の回答者の 48% にすぎませんでした。自社が新しいテクノロジーを 進んで取り入れると回答したのは、わずか 51% です。

 

このかなり低い準備状況は、オーグメンテーション(拡張技術)が保険業に及ぼしつつある影響を反映しています。60% のみが、オート メーションにより効率が向上していると回答しています。

 

オーグメンテーション(拡張技術)をより効果的に活用するため、保険は仕事での人間らしさを向上すること (特に成長に向けた心構えと 学習を推奨する環境の醸成) をサポートする文化的な要素に集中的に取り組む必要があります。この取り組みを行わない場合、新たなオン ラインの競合企業にこの業種を奪われる恐れがあります。

国別

米国

インド

日本

英国

 

国別国によりオーグメンテーション(拡張技術)のメリットを活用する準備状況が異なる

米国

オーグメンテーション プロセスを経た米国の企業は、この経験をきわめて肯定的にとらえています。ただし、この経験のない企業は、変化の影響に関して通常以上の懸念を示しています。これは、社内の主導者が変化に必要な勢いを作り出すことができる場合に限り、オートメーションから大きなメリットを得ることができることを示唆しています。

 

米国の回答者は自分の組織がオートメーションを最大限に活用していると確信していませんでした。自社の従業員が RPA および AI ベースのオートメーションの能力をフルに活用していると回答したのは 51% にすぎません。

 

米国の回答者の 62% が、組織が従業員の学習を奨励していると回答しました。ただし、RPA または AI ベースのオートメーションが従業員の満足度の向上につながっていると答えた回答者はわずか 60% でした。組織が思い切って新しいアイデアを探求すること (成長に向けた心構えと学習を進んで取り入れる文化という両方の重要な要素) を奨励すると回答したのは、米国の回答者の 48% のみでした。

 

米国では、従業員の意見に耳を傾けることに関して、4カ国のうち下から 2 番目という結果が出ています。また、米国では仕事が失われることを懸念するレベルも高く、74% が仕事の喪失が問題であると回答しています。85% の回答者が、自分の組織が現在の目標と将来の目標に同時に注力していると回答しています。また、74% がオートメーションにより従業員の生産性が向上したと回答しています。

インド

調査したすべての国の中で、インドの回答者は、自分の組織が日常業務に新たなテクノロジーを採用したと回答した率が最も高いという結果が得られました。また、従業員が RPA および AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)をフルに活用していると回答したインドの回答者は71% にのぼり、これは、調査した 4カ国で最も高くなっています。

 

インドは仕事に人間らしさをもたらすために必要ないくつかの要素においても優れた結果が出ています。インドの回答者の 66% が思い切ってやってみることが奨励されていると回答しており、77% が自分の組織が従業員の育成を重視していると回答しました。いずれも、4 カ国のうち肯定的回答の割合が最も高いという結果が出ています。また、インドは従業員のエンゲージメントおよび従業員の意見に耳を傾けるについても他の国よりも優れています (素晴らしいことに 84%)。

 

当然ながら、このような肯定的な背景環境で、インドはオーグメンテーション(拡張技術)のメリットの活用は率先して行っており、オートメーション(拡張技術)が従業員の生産性を向上させていると回答したのは 86% でした。

日本

日本は、RPA や AI ベースのオーグメンテーション(拡張技術)に対して若干矛盾した立場をとっ ています。本調査では、日本企業の 46% が現在 RPA に投資しており、 51% が 12 か月以内に投資 することを計画していることが明らかになりました。これは、4 つの調査対象国の中で最も高い 割合です。

 

一方、日本の回答者は、自社の従業員が利用可能なツールを最大限に活用したり、仕事のスタイ ルや従業員の満足度に期待されるメリットを得るために苦労している (46%) とも回答してい ます。日本の回答者のうち、自分の組織では新しいアイデアを進んで追求していると回答した のはわずか 36% にとどまっており、59% が従業員に新たな学習機会を追求するように推奨して いると回答しています。

 

日本の回答者のわずか 59% が、オーグメンテーション(拡張技術)が従業員の時間を解放したと 回答しており、この調査の中で最も低い割合となっています。同様に、自分の組織が現在の目標 と将来の目標の両方に同時に優先することができると回答したのは、わずか 63% でした。そし て、自分の組織が新しい機会に対応できると確信していると回答したのは、55% にすぎませんで した。

英国

自社の従業員がRPAおよびAIベースのオートメーションを最大限に活用できると回答した英国の回答者は54%でした。英国は、継続的な学習と成長に向けた心構えの促進において、調査を行った国の中でリードしています。80%が自分の組織は倫理的行動の実施について信頼できると回答しており、76%が自分の組織が従業員の意見に耳を傾けていると回答しています。

 

自分の組織は新たな機会を活用する準備が整っていると英国の回答者の72%が答えました(調査中2番目に高いスコア)。業績評価の主要な指標です。回答者の85%が自社が短期的目標および長期的目標に同時にフォーカスすることができると回答しました。英国の回答者の64%がオーグメンテーション(拡張技術)のおかげで従業員がより効率的になり、満足度が向上したと回答しており、英国はこのカテゴリーで2番目に割合の高い国となっています。